アルテシマを挿し木で増やしたい。でも、やり方がイマイチ分からない…。
「挿し木」というと、ちょっとハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、挿し木は「基本、切って差すだけ」で簡単にお気に入りの植物を増やせる方法です。
今回は、特に人気のゴムの木であるフィカス・アルテシマを挿し木で増やす方法を分かりやすくご紹介します。
アルテシマを挿し木で増やす!水挿しで発根させる方法
それでは、アルテシマを挿し木で増やす方法をくわしくご紹介します。
基本は切って挿すだけだけど、失敗を防ぐためには押さえておくべきポイントがあるよ。
アルテシマの挿し木 手順①適期は4月~9月頃
アルテシマの挿し木をするのに適しているのは生長期に当たる4月~9月頃です。
その中でも、6月頃は湿度と温度が安定するため、挿し木の成功率が高い傾向にあります。
剪定ついでに挿し木をしたいという場合、6月頃の生長期初期に挿し木を実施することで、その後の生育がスムーズにいきます。
枝分かれさせて株にボリュームを出したい場合は5月、6月頃に挿し木ついでに切り戻すのがおすすめ。
アルテシマの挿し木 手順②10cm程茎をカットする
頂点から10cmほどの葉付き枝をカットします。
断面からは白い樹液が滲み出てきますが、これはゴムの原料であるラテックスを含む樹液です。素手で触れるとかぶれる恐れがあるので注意してください。
※特に、ゴムアレルギーの方は必ずグローブをし作業するなどして、樹液に触れないよう十分に気を付けます。
カットできました(上写真)。これを「挿し穂(さしほ)」とよびます。
この挿し穂を土や水に差して発根させ、元株と同じ株を増やすのが挿し木です。
でも、このままでは葉が多すぎるんだ。次に、葉数を調整するよ。
アルテシマの挿し木 手順③葉数を調整
カットした挿し穂の葉数が多すぎる場合、葉数を減らすことで発根しやすい状態にすることができます。
その理由が「蒸散」。
植物の葉は耐えず光合成をおこなっています。その際に、葉の裏にある気孔から多くの水分を蒸発させているのです。
つまり、葉が多すぎると光合成による蒸散が盛んにおこなわれ、挿し穂の乾燥(枯死)に繋がります。
発根へのエネルギーを確保するためにも、多すぎる葉はあらかじめ減らしておくのが良いんだね。
頂点の葉2枚飲み残して他の葉はカットしました。また、大きすぎる葉は半分に切って面積を減らしています。
ちょっとかわいそうですが、挿し木を成功させるためには葉数を減らしておくのは効果的です。
ちなみに、すべての葉を取り除いても発根する。ただ僕の経験上、葉は一枚は残しておいた方が発根しやすかった。ご参考まで。
アルテシマの挿し木 手順④土か水に差して発根を待つ
葉数を整えた挿し穂は、土か水に差して発根を待ちましょう。土に挿す場合も、1~2時間ほど水に浸けて、十分に水分を吸収させてから挿し木します。
水に差す場合
1.適当な容器に水を張り挿し穂を差す
2.直射日光を避けた場所に置き、水はできるだけ毎日替える
土に挿す場合
1.挿し床(さしどこ)を用意
⇒「清潔」「養分が含まれていない」「水はけがよい」の3条件をクリアした土が挿し床に適している
例:バーミキュライト、赤玉土(小粒)、鹿沼土(細粒)、市販の挿し木用の土など
2.小さめの鉢に上記の用土を入れ、割りばしで下穴を開けてから挿し穂を差し込む
3.水を与える
4.直射日光を避けた半日陰で管理し、発根までは土が乾燥し過ぎないよう気を付ける
5.挿し穂に軽く触れて抵抗を感じるようになれば発根したサイン
⇒観葉植物用の土に定植し、水やりは土が乾いたら与える
あわせて読みたい「挿し木と水差し どっちが大きく育つ?【メリットデメリット】」
アルテシマの挿し木 手順⑤うまくいけば20日ほどで発根
うまくいけば20日ほどで発根します。水差しで発根させた場合、そのまま水耕栽培で育てることもできます。
ただ、株を大きく丈夫に育てたいという場合は土に植え付けるのがおすすめです。
あわせて読みたい「ハイドロカルチャーで植物を育てるデメリットとは?対処法も」
元株は脇芽が出てきます
上写真は元株のアルテシマです。挿し穂をとって14日ほど経つと新芽が出てきますよ。
さらに1か月ほど経つと新しい葉がどんどんと展開し始めます。
脇芽を増やして株にボリュームを出すなら切り戻すのは生長期初期にあたる6月頃がおすすめ。
この時期に切り戻すことで冬に向けてより長く生育期間をもうけられます。秋頃に切り戻すとすぐに冬がきて生長が緩慢になってしまうからです。
うまくいけば枝分かれして横にボリュームが出せるよ。
あわせて読みたい「アルテシマの育て方を初心者向けに分かりやすく解説します!」
アルテシマを挿し木で増やす!水挿しで発根させる方法【まとめ】
今回は、フィカス・アルテシマを挿し木で増やす方法をご紹介しました。
ちょっとした細かなコツはありますが、基本は切って挿すだけの簡単な増やし方が挿し木です。
そして、アルテシマの挿し木を成功させる最大の秘訣は「適期である4月~9月頃に実施する」ということ。
増やしたアルテシマは大きく育てるのも良し、ハイドロカルチャーでおしゃれに育てるのもよし、色々な楽しみ方ができるね!
アルテシマの挿し木【手順】
1.適期におこなう(4月~9月頃)
2.10cmほど茎をカット
3.葉数を調整
4.土か水に差して発根を待つ
5.うまくいけば20日ほどで発根
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