ライムグリーンの斑が入ったツートンカラーの葉が可愛いフィカス・アルテシーマ。葉の美しさもさることながら、白味がかった明るい色の幹も魅力的な観葉植物です。
そんなアルテシマですが、いつの間にか全体的にひょろひょろと弱々しい姿になってはいませんか?
そこで今回は、アルテシマがひょろひょろになる理由と、すでに弱々しい姿になった時の対処法をご紹介します。
アルテシマがひょろひょろに徒長する理由
まずは、アルテシマがひょろひょろになってしまう理由からみていきましょう。アルテシマはゴムの木の仲間です。
アルテシマがひょろひょろになる主な原因は光線不足による徒長(とちょう)
アルテシマがひょろひょろと間延びする時に考えられる主な原因が日光不足です。
アルテシマは、ウンベラータ、ベンガレンシスと並ぶ人気のゴムの木です。しかし、本来のゴムの木は暖かく風通しのよい場所を好む常緑高木になります。
▲本来は暖かく日当たりのよい場所を好むゴムの木。自生地では高さ30mにもなるそうです。
そのため、日当たりの悪い場所に置き続けていると枝や幹が日光を求めて縦ばかりに伸びるようになります。いわゆる徒長(とちょう)です。
徒長で損なわれるのは見た目だけではない
徒長したアルテシマは、見た目がひょろひょろと弱々しくなり、観賞価値が下がってしまいます。しかし、徒長によって損なわれるのは見た目だけではありません。
徒長することでちょっとしたストレスにも弱くなります。丈夫な株では耐えられる程度のダメージであっても、徒長した株の場合は致命傷となることもあるのです。
もちろん、徒長したからといってすぐに枯れてしまうということではありません。
しかし、見た目はもちろんですが、アルテシマを丈夫に長く楽しむためにも、できるだけ徒長はさせない方がいいでしょう。
▲葉と葉の間隔が伸びてやや徒長気味のウンベラータ
特に、春から秋にかけて日光が不足すると徒長を招きやすい
アルテシマは春から秋にかけての暖かい時期によく生長します。元々は暖かい場所を好む植物なので、15度以下になると生長がほぼ止まるのです。
そのため、春から秋の生育時期に日光が不足すると、枝や茎が日光を求めて縦方向にばかりに伸びていきます。
その結果、ひょろひょろとした弱々しい見た目になりやすいのです。
徒長を防ぐためには?
徒長を防ぐためには、アルテシマをできるだけ明るく風通しのよい場所に置くのが一番です。
室内であれば日当たりのよい明るい窓際。暖かい時期は窓を開けて風通しよくしてやるのが生育をよくするコツです。
もっともおすすめなのは、20度~25度程度の時期なら屋外の日陰に出してみること。風通しのよい場所に置くことで光合成もさかんになり、葉の色つやがよくなるはずです。
ただし、鉢を移動する場合に気を付けたいのが葉焼けです。室内からいきなり外の日向に置くのは避けます。
▲一度葉焼けした部分は元に戻せません…
数日かけて少しずつ日光に慣らすのが葉焼けを防ぐコツですよ。
あわせて読みたい「アルテシマの緑色が濃くなる理由は?綺麗なツートンカラーにするコツ」はこちら
アルテシマがひょろひょろに徒長した時の対処法
残念ながら、すでにひょろひょろになった部分を元通りにすることができません。
しかし、環境を見直した上で切り戻し樹形を整えることができます。
▲徒長したガジュマル。管理環境を見直したところで、残念ながら徒長した部分はそのままです。
アルテシマがひょろひょろになったら時にすべきこと①置き場所の見直し
アルテシマが徒長を起こしている場合、まずは置き場所を見直しましょう。
アルテシマが好むのは一年を通して風通しよく明るい場所です。
▲水やりの基本は土が全体的に乾いてから…
アルテシマに適した置き場所【目安】
春から秋の過ごしやすい時期(20度前後) | 室内の明るい窓際、できれば窓を開ける。できれば屋外の半日陰に置くと生育がよくなるのでおすすめ。 |
夏場(30度以上) | 直射日光を避ける。室内であれば窓越しの光。西日が強い場合はレースカーテンを使い日当たりを調節。 |
冬(15度以下) | 明るい窓際。ただし、夜間は冷え込みやすいため窓から1~2mほど離す。 |
あわせて読みたい「アルテシマを太くする方法を分かりやすく解説します!」はこちら
アルテシマがひょろひょろになったら時にすべきこと②適期に切り戻す
置き場所を見直した上で、徒長によってひょろひょろになった部分を思い切ってカットします。(下写真)
▲白い樹液に触れないようにする
元株の方は葉を数枚残した状態にしておくと経過がスムーズにいきやすいですよ。
うまくいけば、2週間ほどで脇芽が出てきます。(下写真)
▲切り戻しから約2週間で脇芽が出現
この脇芽がよい環境の上で育つと下写真ようになります。
▲切り戻しから約10か月後のアルテシマ
さらに、切り戻しの際にカットした茎を利用して挿し木で育て直すこともできますよ。
カットした枝の断面からにじみ出た白い樹液を水でサッと洗い流し、水差しにします。
▲水は毎日替えて腐敗を防ぐ
腐敗を防ぐため、水は毎日替えてください。
あわせて読みたい「アルテシマを挿し木で増やす方法を分かりやすく解説!」はこちら
アルテシマがひょろひょろになったら時にすべきこと③切りとった枝を挿し木にする
▲水差しにして約1か月後
水に差して1か月ほどすると上写真のように発根します。そしたら、水はけの良い清潔な土に植え付けましょう。(下写真)
▲水はけのよい清潔な土に植え付け風通しのよい場所に置く
こちらはしばらくは過度の乾燥に気を付けつつ、風通しのよい半日陰で管理を続けましょう。
このように、徒長しても切り戻しや挿し木で樹形を整える(挿し木の場合は育て直す)ことが可能です。
また、徒長した枝を曲げてみるのも面白いですよ。(下写真)
▲ゴムの木は幹に柔軟性があるため曲げやすい
アルテシマがひょろひょろに徒長する原因と対処法【まとめ】
▲曲げ加工されたアルテシマ
今回は、アルテシマがひょろひょろになる理由と、すでにひょろひょろになった時の対処法をご紹介しました。
せっかく迎え入れたアルテシマ。できるだけひと目の付くところに置いておきたいですよね。
しかし、その置き場所が日当たりが悪かったり、風通しが悪かったりするなら、管理環境を見直した方がよいかもしれません。
また、すでに徒長してひょろひょろになっても諦めずに試行錯誤してみます。アルテシマはとても丈夫なので、挿し木にしても増やしやすいのでおすすめです。
アルテシマがひょろひょろになる主な理由は?
- 主に生育期における日光不足
アルテシマがひょろひょろになった時にできることは?
- 置き場所を見直した上で切り戻しor挿し木で、樹形を整えるor育て直す