アンスリウムを迎え入れたものの、どこに置けばいいか分からずお悩みではありませんか?
せっかく購入したのですから、できるだけひと目のつく場所に置いておきたいものですね。
しかし、アンスリウムをできるだけ長く育てて楽しみたいという場合には、置き場所のチョイスが重要になります。
そこで今回は、アンスリウムに適した置き場所を時期別でくわしくご紹介します。
アンスリウムは屋外でも育つ?
アンスリウムは寒さが苦手なため、屋外に置きっぱなしにするのは避けます。
10度以下になる地域では移動可能な鉢植えで育てよう
アンスリウムは熱帯原産の植物のため寒さに弱いです。気温が15℃以上を保てる時期なら屋外管理できます。
ただし、冬の気温が10℃以下になる地域では、冬は室内へ移動しておきましょう。
夏場は直射日光に注意
アンスリウムは明るい場所を好みますが、直射日光は葉焼けの原因になります。
屋外で育てる場合は、遮光ネットを利用して直射日光を避けてください。
直射日光が強い場所に置くと葉が黄色くなったり、花が色褪せたように変色してしまいます。
アンスリウムに適した置き場所とは?【季節別で解説】
まずは、「観葉植物=室内に置くもの」という考えを一度、取っ払ってみましょう。
アンスリウムの原産地は熱帯アメリカや西インド諸島。一年を通して暖かく湿った空気が流れる地域です。自生地でのアンスリウムは高湿なジャングルの下草的存在といえます。
アンスリウムに適した置き場所【20度以上の春~秋の場合】
気温が20度以上となる春から秋にかけては、アンスリウムの生育がもっとも盛んになる時期です。
そのため、この時期に日光が不足すると、茎ばかりがひょろひょろと伸びる「徒長(とちょう)」を起こします。
アンスリウムが好むのは直射日光を避けた明るい場所です。また、より大きく丈夫に育てたいなら、気温が20度~30度未満であれば屋外に置くのがよいでしょう。
十分な風通しを確保することで、気孔の開閉が活発になって光合成がさかんになるといわれます。
室内の場合の置き場所【目安】 | 直射日光を避けた明るい場所を選んで楽しむ。窓際に置く場合、25度以上になったらレースカーテンを利用して日当たりを調節。夏場は高温によって葉焼けを起こしやすいため、直射日光や西日に当てない。 |
屋外の場合の置き場所【目安】 | 日陰~半日陰の柔らかな光が当たる場所。直射日光や西日が当たる場合は遮光ネットを利用し葉焼けを防ぐ。 |
アンスリウムに適した置き場所【30度以上の真夏の場合】
30度以上の高温期は葉焼けに気を付けなければなりません。屋外の場合は直射日光や西日の当たらない日陰へ移動しておきます。
遮光ネットや寒冷紗を使用するのもよいでしょう。
▲植物棚にダイソーの遮光ネットをくくりつけた様子
できるだけ涼しい場所に置くのが真夏を乗り越えるポイントです。屋外で管理している場合でも、30度を超える真夏は室内の窓際へ移動するのが無難です。
室内の場合の置き場所【目安】 | レースカーテン越しの窓際へ。エアコンの風が直接当たらないよう注意。サーキュレーターや扇風機で風通しよく。 |
屋外の場合の置き場所【目安】 | 暑さで弱ることが多いため、30度以上になったら室内へ移動させるのがおすすめ。室内の明るい場所に置いて楽しみます。屋外に置く場合は日陰。西日も×。 |
アンスリウムに適した置き場所【15度以下となる秋~冬の場合】
15度以下になったら屋外に置いているアンスリウムは室内へ移動します。アンスリウムはとにかく寒さが苦手です。
とはいえ、室内だから絶対に安心!とは言い切れません。注意したいのが暖房を切った後の冷え込みです。特に朝晩の窓際は想像以上に冷え込みます。
夜になったらアンスリウムを窓から1~2mほど離しましょう。できればお部屋の中心近くまで移動できれば理想的です。
朝になって気温が上がってきたら元の明るい場所へ戻します。
▲こまめな葉水で乾燥を防ぐ。葉水はハダニ(害虫)予防にも効果的。
室内の場合の置き場所【目安】 | 南向きの明るい窓際。ただし、冷え込みがきつい朝晩は窓からできるだけ離す。夜になったらテーブルなどに置くと一気に華やかな雰囲気にしてくれる。翌日、気温が上がってきたら元の場所へ戻す。 |
屋外の場合の置き場所【目安】 | 最低気温が15度以下になってきたら室内へ移動し寒さをしのぐ。 |
補足:冷気は下に溜まる性質があります。そのため、床面に直接鉢を置いている場合は冷え込みによって株を弱らせてしまうことも。
できるだけ床から離すことで冷気を防ぐことができます。鉢スタンドや棚などの上に置くのがおすすめです。(下写真)
▲直接床に置かないことも寒さ対策になる
アンスリウムは屋外でも育つ?適した置き場所を時期別で解説【まとめ】
今回は、アンスリウムに適した置き場所を季節別でくわしくご紹介しました。
観葉植物というと「室内に置くもの」と思いがちです。しかし、本来のアンスリウムは暖かく風通しのよい場所を好みます。
とはいえ、耐陰性があるため室内でも育てられるのがアンスリウムの魅力です。
ただ、アンスリウムをより大きく、充実した株に育てていきたいという方には、室内に置きっぱなしにするのはおすすめしません。
植物が育つ上で欠かせないのが「水」「日光」「風」です。これら3つそれぞれを最大限に確保することで、より充実した株に育てていくこともできるのですね。
アンスリウムをどんなふうに育てていきたいかによっても置き場所は異なります。
アンスリウムに適した置き場所【時期別】
春から秋(約20度~30度未満) | 室内なら明るい窓際、屋外なら半日陰。この時期に日光不足が続くと徒長しやすい。 |
真夏(30度以上) | 室内ならレースカーテン越しの窓際、屋外なら日陰 |
秋から冬(15度以下) | 室内の明るい窓際。ただし夜になったら窓から1~2m離して寒さを防ぐこと。 |
★管理環境によっても適した置き場所は異なります。あくまで目安としてご参考にされてくださいね。