ツートンカラーの葉がおしゃれなフィカスアルテシマ。ゴムの木の仲間で、ウンベラータ、ベンガレンシスと並ぶ人気を誇るインテリアグリーンです。
そんなアルテシマの葉が下向きに垂れてしまってはいませんか?
今回は、アルテシマの葉が垂れる主な原因とその対処法をくわしくご紹介します。
フィカスアルテシマの葉が垂れる原因と対処法を解説
アルテシマの葉が垂れている場合、まずは土の状態を確認してください。
土はカラカラに乾いていますか?濡れていますか?
アルテシマの葉が垂れる【土が乾いている場合】
アルテシマの葉が垂れていて土がカラカラに乾いている場合、水不足によって葉が垂れている可能性が高いです。
土が乾いているかどうかの確認方法は、
- 鉢を持ち上げてみて軽い(普段から水やり後の鉢の重さを把握しておくのが◎)
- 鉢底から見える土が乾いている
- 指を土に2~3cmほど差して水気を感じない
などです。このような場合、鉢底から流れ出るくらいたっぷりの水を与えて様子をみましょう。
水やり後はしっかりと水気を切り、受け皿の水はこまめに捨てよう
水やり後はしっかりと水気を切り、受け皿に溜まった水はこまめに捨てます。
汚れた水をそのままにしていると、コバエや害虫、根腐れの原因になることがあるからです。
置き場所は明るく風通しのよい場所がベスト。日光不足が続くと葉が垂れたり、葉と葉の間隔が伸びてひょろひょろとした見た目になります。
また、風通しの悪い場所(たとえば壁際や部屋の隅など)に置いていると、根腐れや害虫を引き起こす原因にもなります。
植物が光合成する上で欠かせないのが「光」「水」「風」。この3つです。
窓を閉め切る真夏や真冬はサーキュレーターや扇風機を駆使。冷気や湿気が溜まりやすい鉢回りの空気をできるだけ動かし風通しよく管理します。
アルテシマ 置き場所の目安
- 室内の場合…南向きの窓際がベスト。日光は窓を通すことで約30%遮光されるといわれているため、レースカーテンは基本不要。ただし、夏場、西日が当たって葉が茶色く焼けるようならその都度調整。冬は朝晩のみ窓から離すと寒さ対策になる。
- 屋外の場合…春・秋は直射日光をさけた半日陰(日向のすぐ隣の日陰や木漏れ日のような場所)。夏は日陰。または遮光ネットを利用し直射日光を防ぐ。最低気温が10~15度以下になってきたら室内へ移動。
アルテシマの葉が垂れる【土が濡れている場合】
アルテシマの葉が垂れていて土が濡れている場合、根腐れや蒸れによって株が弱っている可能性があります。
また、土が乾かないうちに次から次へと水やりしていると、根が呼吸できずに根が腐る「根腐れ」を引き起こします。
水やりの基本は「土が乾いてから」です。
時期別の対処法
- 春・秋の場合…土が乾くまでは水やりしない。できるだけ風通しのよい場所へ移動。室内なら南向きの窓際がよい。ただし、急に明るすぎる場所へ移動すると葉焼けを起こす恐れがある。移動する場合は数日かけて少しずつ日光に慣らす。20度以上なら屋外の日陰に置くのも◎。その場合は、直射日光に当たらないよう気を付ける。また、2年以上植え替えていない場合は根詰まりしている可能性も。その場合は一回り大きめの鉢へ植え替える。
- 夏(25度以上)…土が乾くまでは水やりしない。できるだけ風通しのよい場所へ移動。室内ならサーキュレーターや扇風機をまわして風通しよく。屋外の場合、熱くなったコンクリートの上に直接鉢を置いていると鉢内が煮えて根が傷むことも。少し高さのある場所(鉢スタンドがあると◎)がよい。直射日光は×。日陰。
- 秋~冬(最低気温15度以下)…寒さにより生長が鈍ると同時に、根が水分を吸い上げる力が弱まる。水のやり過ぎは根腐れに直結。冬の水やりは、土が乾いてさらに3~4日してから。できるだけ暖かい時間帯に済ませる。夜間の水やりは、鉢内に残った水分が朝晩のうちに冷え込み、根を傷めることがあるためできるだけ避ける。葉水も同じ。
冬は葉水もできるだけ暖かい時間帯に済ませよう
アルテシマの葉がベタベタしたり、蜘蛛の巣のようなものが付着している場合は?
水やり、置き場所、風通し、根詰まり等の原因が思い当たらない場合、害虫がついていないかくまなくチェックしましょう。
葉がベタベタしたり、蜘蛛の巣のようなものが付着している場合は害虫の可能性が高い
葉がベタついている場合はカイガラムシが付いている可能性大です。(下画像)
特に暖かい時期にわくことが多い。特に冬の室内は注意。
蜘蛛の巣状のものが付着している場合はハダニの可能性が。(下画像)
これらの害虫を放置していると吸汁されて葉が変色します。変色した部位は光合成できません。
そのため、最終的には株が弱って枯らされてしまうことも。害虫は見つけ次第、確実に駆除してください。
なぜなら、他の植物まで被害を受ける可能性があるからです。増えすぎて取り切れないという場合は殺虫剤の使用も検討します。
白い粉のようなものが付着しているときは?
ちなみに、白い粉のようなものが付着している場合は「コナカイガラムシ」の可能性があります。(下画像)
カイガラムシは拡がってからでは駆除が大変です。早目の対処が被害を最小限に抑えるコツです。
どんなに気を付けていてもどこからがやってくるのが、これらの害虫なのです。
※ただ、筆者の経験上では「風通しをよくすること」「日当たりのよい場所に置く」の2点に気を付けていれば、何もしないよりかは発生しにくくはなりました。
水のやり忘れ、やり過ぎによる失敗を防ぐ「水やりチェッカー」
冬における水やりの目安は「土が乾いてさらに3~4日してから」です。ただ、管理に慣れるまではこれがなかなか難しいんですよね。
そんな時に重宝するのが水やりチェッカーです。
使い方は簡単で、スティック状のチェッカーを土に差すだけ。
これだけで、土の乾き具合を色で知ることができます。水やりのタイミングを可視化することで、これまでよりも管理がグッと楽になるはずです。
また、水のやり過ぎ・やり忘れによる根腐れや枯死を防ぐこともできます。
土が乾いたら「白」、土が濡れていたら「青」
春~秋(最低気温が15度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングで、鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと与える |
秋~冬(最低気温が15度以下) | チェッカーが「白」になってさらに2~3日ほどしてから常温の水を土全体が湿る程度に与える(できるだけ暖かい午前中に) |
フィカスアルテシマの葉が垂れる時の原因と対処法【まとめ】
今回は、アルテシマの葉が垂れる主な原因とその対処法をご紹介しました。
まずはしっかりと観察すること。そして、これまでの管理方法を思い返してみましょう。
現状を把握した上で考えられる原因をいくつか挙げ、そこから導き出される対処法を試してみるのがおすすめです。
元気がないからといって闇雲に肥料を与えるのはおすすめできません。なぜなら、地上部が弱っている場合、根っこも傷んでいる可能性が高いからです。
弱った状態で肥料を与えると、さらに根を傷めてしまうこともあります。くわしくは以下記事もご参考にしてみてください。