100円ショップでエアプランツを買ってみたけど、管理方法がイマイチ分からない…。
エアプランツはときどき霧吹きするだけでいいって聞いたけど、頻度や量はどうすればいいの?
100円ショップやホームセンターで見かけることの多いエアプランツ。
土を使わないエアプランツは虫が苦手な人でも挑戦しやすい観葉植物です。
しかし、エアプランツの特徴を知らないまま適当に管理していると、時間とともに弱って枯れてしまうことが多いんです…。
そこで今回は、エアプランツが枯れる主な原因とその対処法、枯れそうなエアプランツを復活させる方法などをまとめてお届けします。
エアプランツがかれてるかどうかの見分け方
エアプランツは枯れると根元が茶色っぽくなり柔らかくなる
エアプランツの根元に触れて、ふかふかとして柔らかくなっていたら、すでに枯れている可能性が高いです。
根元が傷んでいる場合、徐々に葉も茶色っぽく枯れ込みボロボロと崩れてしまいます。
葉が茶色く傷んでいても、根元が硬いなら復活の可能性あり
葉の一部が茶色っぽく傷んでいても、根元を軽くつまんで少しでも硬さ残っているなら、復活の可能性は残されています。
しばらく水やりを控え、乾燥気味に管理しつつ少しずつ水やりを再開すれば子株が出ることもあります。
中心部を上から覗いてみて茶色っぽくなっていたら注意。根元に触れてフカフカしないか確認してみてね。
エアプランツが枯れる原因
まずはじめに、エアプランツは風が大好きな植物です。もちろん光も好みますが、風通しが悪いと傷みやすい…ということを覚えておきましょう。
エアプランツが枯れる原因①蒸れ、風通しの悪さ
初心者がエアプランツを枯らす原因で多いのが蒸れによるものです。
霧吹き・ソーキング後、葉の付け根に水分が溜まったまま日にちが経過すると、株元が傷んでしまうことがあります。
エアプランツに水やりする場合、水を与えた翌日には全体的に乾いている状態が理想的。風通しが悪いといつまでも水分が根元に停滞し続け、株元を傷めてしまうんだ。
エアプランツが枯れる原因②寒さによるダメージ
エアプランツが耐えられる寒さは5度程度までですが、生育適温は20度~30度くらいです。
15度以下になると徐々に生育が鈍り、水を与え過ぎたり風通しが悪くなったりすると弱りやすくなります。
エアプランツはそのほとんどが輸入品で、主な原産地は中南米。暖かな気候を好むから日本の冬は苦手なんだね。
エアプランツが枯れる原因③過度の乾燥
エアプランツを「土を使わずに育てられる=水が要らない」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、エアプランツは水やりしないと徐々に弱って枯れます。
エアプランツは葉から沢山の水分を吸収する植物なので、霧吹きやソーキング(3分程度水に浸す)で給水させる必要があるのです。
エアプランツの葉には白っぽい産毛がたくさん生えている。実はこれが水を取りこむための器官「トリコーム」。根からも水分を吸い上げるといわれてるけど、エアプランツの場合、8割以上の水分をが葉から吸収しているといわれてるよ。
エアプランツが枯れる原因④高温時の直射日光
エアプランツは暖かい場所を好みますが、あまりにも高温状態が続くと株が弱ってしまいます。
特に日本の夏は要注意。30度以上なら直射日光の当たらない半日陰へ移動するか、室内の窓際に置いて育てます。
エアプランツは強い光よりも柔らかな光を好むよ。真夏の直射日光に当たると葉が傷んでしまうことが多いから注意。屋外の場合は遮光ネットを掛けておくと安心だね。
エアプランツが枯れる原因⑤病害虫
エアプランツは害虫被害を受けにくい植物ですが、気を付けていても被害を受けてしまうことはあります。
エアプランツに付きやすい害虫にはカイガラムシ、ハダニなどです。
これらの害虫がエアプランツに付くと、吸汁によって葉を変色させ、まき散らした排泄物によって病気を引き起こすこともあります。
放置していると枯らされてしまうよ。数が少ないならピンセットや綿棒などで早めに取り除いて。数が多いなら殺虫剤の使用を検討してね。とにかく早目の対処が被害を最小限に抑えるポイント。
枯れそうなエアプランツを復活させる方法
乾燥で弱っている場合の復活方法
葉先がくるくると縮み、全体的にカラカラと乾いている場合は過度の乾燥で弱っている可能性が高いです。
- 洗面器、ボウル等の容器に常温の水を貯める
- エアプランツを3時間ほど浸ける
- 株を逆さにし、付け根に溜まった水分をしっかりと切る
- 日当たり、風通しの良い場所で様子を見る。麻紐やワイヤーで吊るすようにするとよい
20度以下なら寒さで弱ってしまう恐れがあるから、水に沈めるのは控えた方が無難。寒さによるダメージが心配な場合、できるだけ暖かい日にたっぷりめに霧吹きで水をを吹きかけてね。
外側の葉が茶色く枯れ込んだ場合の復活方法
根元は傷んでいないものの、外側の葉が茶色く枯れ込んでしまった場合は、まずは傷んだ葉を取り除く必要があります。
- 傷んだ葉を取り除く
- 霧吹きで水やり後、葉の付け根に溜まった水分を軽く落としておく
- 明るく風通しの良い場所で様子をみる。麻紐やワイヤーで吊るすようにするとよい
傷んだ葉の除去後、株が小さくなってしまった場合は復活が難しい傾向。大きな株より寒さ、蒸れに弱いから注意して管理する必要があるんだ。
もう枯らさない!エアプランツを長く育てるために押さえておくべき3つのポイント
エアプランツはとても丈夫な植物ですが、以下3つのポイントを押さえていないと、徐々に弱って枯れてしまいます。
エアプランツ栽培のポイント①葉が乾いていたら水を与える
エアプランツは水やりしないと徐々に弱って枯れてしまいます。
葉が乾いていたら、株全体がビショビショになるくらいまで水分を吹きかけましょう。
霧吹きが面倒な場合は、ボウルやお皿に水を溜めてドボンと株ごと吸収させても構いません。
株をそのまま水に浸けるのが「ソーキング」。ソーキング時間は株の状態や環境によっても異なるけど、個人的には長くても1時間くらいにしておくのがおすすめ。水に浸ける時間は株の状態を見つつ調整してみてね。
エアプランツ栽培のポイント②水やり後は株を逆さにして株元の水分を切っておく
エアプランツの水やり後、葉の付け根部分に水分が溜まったままだと根元が傷みやすいです。
水やり後は株を逆さにして、付け根に溜まった水分を軽く切っておきます。
特に室内でエアプランツを管理している場合、屋外に比べるとどうしても蒸れやすくなります。
冬場の場合、付け根に残った水分が冷えて根元を傷めることもあるんだ。「水やり➡株を逆さにして水を切る」を習慣化しよう!
エアプランツ栽培のポイント③風通しを確保。室内ならサーキュレーター必須
エアプランツは風通しが悪いとうまく呼吸できず、徐々に弱ってしまいます。
適度な風を受けることで気孔の開閉が活発化し、スムーズに光合成をおこなえるようになります。
風通しが悪いと蒸れやすくなり、どうしても葉や付け根が傷みやすいです。
エアプランツを室内で育てるならサーキュレーターは必須。窓を閉め切る時期はつけっぱなしでもok。空気の流れを作りだすことで根腐れ、カビ、害虫予防にもなるよ。
自生地でのエアプランツってどんな感じなの?
エアプランツは着生植物。樹木の幹に張り付くように生きてる
エアプランツは着生植物です。
着生植物は土に根を張らず、樹木の樹皮や岩などに付着して育ちます。
着生植物は空気中の湿度や雨水を利用して栄養を得るため、土がなくても生きられる。主に、熱帯や亜熱帯などに分布してるよ。
強い光は苦手。沢山の木々に囲まれた木漏れ日で生きてる
着生植物は、主に熱帯雨林に見られます。
これらの地域では、樹木や他の植物が茂り、直射日光が制限されています。
着生植物は木漏れ日のような環境に適応しており、強い日光から身を守るために日陰を好むことがあります。
生育適温は20度~30度くらい。日本の夏はエアプランツには暑すぎるよ。高温時の直射日光は株を傷めやすいから注意してね。
高湿度の環境で葉から沢山の水分を吸収。風通しの良い場所で呼吸しながら育つ
着生植物は一般的に葉表面から水分を取り込みます。
着生植物の葉には特殊な構造があり、エアプランツの場合は「トリコーム」という白い産毛上の器官が備わっています。
エアプランツは適度な風を受けることで気孔が開いて呼吸するよ。風は湿度を下げる効果もあり、適切な湿度を維持することで腐敗や病気の予防ができるんだ。
根っこはあるけどあくまで何かにつかまるため。多くの水分は葉から吸収する
エアプランツの根は物体にしっかりと付着し、植物を支持するために役立ちます。
エアプランツは湿潤で風通しの良い環境を好むため、養分と水分を根からではなく、葉や根の表面から取り込むことができるように進化しています。
エアプランツは葉から水分を取りこむ能力が非常に高い。根は物体に付着し身体を支える役割を果たす一方で、水分吸収においては補助的な役割を担っているよ。
エアプランツは夜間に気孔を開いて光合成する「CAM型光合成」
エアプランツは夜間に気孔を開き、光合成のための二酸化炭素を取りこむ「CAM型光合成」。
そのため、エアプランツに水やりするなら夜間におこなうのがおすすめです。
ただし、寒さに晒される冬場は気温と株の乾き具合に応じて、昼のうちに水を与えるのも良いよ。びしょ濡れのまま朝晩の冷え込みに当たると、株を弱らせてしまう恐れもある。
エアプランツがれてるかどうかの見分け方!原因、復活方法も解説【まとめ】
- エアプランツは枯れると根元が茶色く変色し、触れるとフカフカして柔らかくなる
- 根元に触れてまだ硬い場所が残っているなら復活の可能性あり
- エアプランツが枯れる原因には、「蒸れ、風通しの悪さ」「寒さによるダメージ」「過度の乾燥」「夏場の直射日光」「病害虫」などがある
- エアプランツは着生植物。水分を多くは葉から吸収するため、土が不要でも水は必要である
- 葉が乾燥したら夜間に水を与えるとよい。エアプランツは夜間に光合成する「CAM型光合成植物」である
- エアプランツに水を与えるのは、光合成の始まる夜間におこなうのが良い。ただし冬場は冷え込みに注意。寒い時期は日中に済ませるのもアリ