寿命の長い観葉植物を探していてエアプランツにたどり着いた。一般家庭内で育てた場合は何年くらい持つの?
管理が楽で土も使わないエアプランツ。育ててみたものの一年しないうちに枯れてしまった。何が悪かったの?
土を使わずに育てられるエアプランツは、観葉植物の中でも室内に取り入れやすい植物のひとつです。
そんなエアプランツは寿命が長いのも特徴のひとつ。
とはいえ、エアプランツを買っても一年も持たずにダメになってしまう…という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、エアプランツの寿命や間違ったお手入れについて紹介します。
エアプランツの寿命はどれくらい?長生きさせるコツも解説
発芽から開花~完全に枯れるまでは約8年、品種によっては20年以上生きるものも
ひとことにエアプランツといっても原種だけで700種以上あるといわれます。
一般的に、発芽から開花までは約5~7年。開花から子株へ栄養を移行し完全に枯れるまでは約1年。
つまり、エアプランツは平均して8年ほどの寿命であることが多いです。
※栽培環境や品種によっても寿命は異なります。光線不足だとなかなか株が充実せず、花が咲かないことも多いです。
エアプランツの中でも大型種は生長が比較的ゆっくり。たとえば、人気の大型種「キセログラフィカ」の寿命は10年程度、環境や個体によっては20年以上生きるものもあるよ。
元株は花が咲くと枯れ、花後に子株を付ける
エアプランツは開花後、徐々に枯れていきますが、開花後は株元に子株を発生させ、徐々にその子株が生長していきます。
エアプランツは世代交代しながら、何十年と長く生き続けられるのです。
元株が枯れても開花後に子株が誕生し、世代交代しながらさらに長く生き続けるんだね。親株から子株を引き離すのは、子株が十分な大きさに育ってからにしよう。
エアプランツの寿命を縮める!間違ったお手入れとは?
「土を使わない=水やり不要」。
エアプランツは水やりが要らないと思われていませんか?実は、エアプランツは水やりしないと高確率で枯れます。
空気中の水分を取り込めるから水やりは不要。確かにそうなんだけど、それは湿度が高く保たれている自生地での話なんだ。
間違ったお手入れ①7日以上水やりしない
エアプランツは葉から水分を吸収します。
日本の一般家庭内の場合、7日以上水やりしないまま放置していると、過度の乾燥状態に陥ることが多いです。
乾燥状態が長く続くとカラカラに干からびて枯れちゃう。エアプランツは湿度を好む植物なんだ。空気が乾燥しやすい時期で葉が乾いているなら、毎日霧吹きしてもok。
間違ったお手入れ②6時間以上水に浸ける
エアプランツの水やり方法は主に2パターンあります。
- 霧吹きで水を吹きかける「ミスティング」⇐個人的にはこちらがおすすめ!
- 水を張った容器に株を浸ける「ソーキング」
ソーキングする場合、6時間以上水に浸け続けるのは避けた方が無難です。
植物は呼吸しているよ。自然界では空気中の水分を取り入れているから、水に浸かることはない。個人的には霧吹きでの水やりがおすすめ。ソーキングするなら長くても1時間程度に抑えているよ。この辺はお好みで調整してみて。ただ、6時間以上水に浸けるのは控えてね。
間違ったお手入れ③夏の直射日光に当てる
エアプランツは強い光に当たると葉を傷めやすい植物です。
自然界でのエアプランツは、熱帯雨林の樹木の幹や岩に張り付き、木漏れ日のような柔らかい日差しを受け育ちます。
エアプランツを屋外で育てる場合、夏は遮光ネットが必要です。
エアプランツの生育適温は20度~30度くらい。夜も気温が下がらない日本の夏は、エアプランツにとってはかなり過酷…。さらに直射日光を受けると葉が焼け、カラカラに干からびてしまうことも多いんだ。
はじめてでも失敗しにくい!丈夫で長生きするエアプランツ【3選】
丈夫で長生き!初心者におすすめ①イオナンタ
ダイソーでも見かけることの多い「イオナンタ」は、エアプランツ界でもっともメジャーな品種です。
初心者でも育てやすく、葉先が赤く紅葉するイオナンタは丈夫で育て甲斐のある美しいエアプランツです。
週に3回ほど霧吹きで水やりしてね。開花が近づくと葉が赤く染まるよ。開花と子株の発生を繰り返しながら育つイオナンタは、寿命の長い植物を育てたい方におすすめ。
丈夫で長生き!初心者におすすめ②ハリシー
太めで厚みのある葉が美しいエアプランツ。
乾燥、寒さに比較的強く、初心者でも失敗しにくいエアプランツのひとつです。
ダイソーで見かけることも多いハリシー。生長も比較的早く、観察し甲斐のあるエアプランツだよ。大きくなると高さ30cmくらいまで育つとか。明るく風通しの良い場所で育てよう!
丈夫で長生き!初心者におすすめ③キセログラフィカ
くるんと丸まったシルバーリーフが可愛いキセログラフィカ。エアプランツの王様と呼ばれる人気種です。
発芽から開花までは約10年。生長がゆっくりで寿命が比較的長いのが特徴のエアプランツです。
大型種といえばキセロ!原種は絶滅危惧種で、園芸店やホームセンターなどで購入できるものは園芸種だよ。存在感のあるサイズところんとしたフォルムが可愛い人気種。エアプランツの管理に慣れてきたら挑戦してみてね。
よくある質問
水やりのタイミングがイマイチ分からない…
エアプランツの水やりは、気温・湿度・日当たり・風通しなどによっても異なりますが、春~秋であれば週に3回ほどが目安です。
また、株の種類によっても乾燥に強かったり弱かったりします。
一般的に、葉の色が緑に近いほど乾燥に弱く、また葉が細く繊細な品種ほど寒さと乾燥に敏感な傾向です。
エアプランツは葉の色によって大きく2パターンに分けられるよ。葉の色が白っぽいのが「銀葉種」。葉の色が緑っぽいのが「緑葉種」。緑葉種は乾燥にあまり強くないから水のやり忘れ、空気の乾燥に注意。
エアプランツは空中から水分を吸収できるから水やりはしなくていい?
エアプランツは葉から水分を取り込みますが、それは湿度の高い自生地での話。
日本の一般家庭内でエアプランツを育てる場合、水やりなしでは徐々に乾燥してカラカラに干からびてしまいます。
湿度を高く保てない分、霧吹きで水分を吹きかける必要があります。
エアプランツが好む湿度は80%以上。これだけの湿度を一般家庭で再現するのはほぼ不可能。だからこそ、こまめな霧吹きで水分を補給する必要があるよ。放置していても水分を補えるのは梅雨時期の屋外くらい。
花が咲いたら寿命が尽きて枯れちゃうって本当?
はい。エアプランツは花が咲くとその株は徐々に傷んで枯れていきます。
ただ、花が咲いてすぐ枯れるわけではなく、ほとんどの場合徐々に弱っていきます。
花後は子株が付くため、その子株へ少しずつ栄養を移行していると考えられます。
開花後は子株が誕生するから、その子株を引き続き育てることができるよ。
100円ショップのエアプランツでも長生きさせられる?
もちろん、100円ショップのエアプランツでも環境さえ整えてあげれば長生きさせることが可能です。
エアプランツを長生きさせるためには、適切な水やり(湿度管理)、風通し・日当たりの確保、寒さ対策(10度以下は避ける)の3つが重要です。
水やりも風通し管理も自信がない…枯れないエアプランツが欲しい
管理に自信がない・虫が苦手・不在がち。このような方におすすめなのが「フェイクグリーン(人工観葉)」です。
フェイクグリーンなら水も土も光も不要。室内でも虫が湧かず、清潔に管理できる。日当たりや風通しを気にすることなく、好きな場所に飾って楽しめるよ。
本物そっくり、超リアルなフェイクグリーンが欲しいなら造花専門店がおすすめ
スパニッシュモス マクラメハンギング オリーブ 観葉植物 フェイクグリーン ¥8,800(税込)
そうは言っても、「作り物だと安っぽくなりそう…」と心配な方も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが、至近距離でも本物と見間違えるほど精巧に作り込まれた造花専門店の高級フェイクグリーンです。
造花専門店のフェイクグリーンは、細部まで丁寧に作り込まれているのが特徴。自宅用としてはもちろん、大切な人への贈り物にもぴったりです。
水も土も使わないから虫が苦手な方にもおすすめ!
まとめ
- エアプランツの寿命は品種や栽培環境によっても異なるが、だいたい8年くらいであることが多い
- エアプランツは花が咲くと枯れてしまうが、花後は子株が付くためその子株を育てつづければ10年以上楽しむことが可能である
- 大型種のエアプランツは生長が比較的ゆっくりで寿命が長い傾向。開花後もすぐには枯れず、一年近くかけて少しずつ元株から子株へ移行していくことも多い
- 寿命が長くて初心者でも失敗しにくいエアプランツには、「イオナンタ」「ハリシー」「キセログラフィカ(大型種)」などがある
ひとことにエアプランツといっても、原種だけで700種類以上あるといわれています。
園芸種も合わせるとその種類は1000超え。品種によって育てやすさや花の色も異なるのが魅力です。
エアプランツは選ぶ・集める楽しみも尽きない植物!