エキゾチックな雰囲気漂うモンステラ。深い切れ込みの入った葉が特徴的な熱帯植物です。
寒さ、暑さ、乾燥に比較的強く、初心者でも枯らしにくく丈夫なモンステラは、用土に含まれる養分のみでも問題なく育つことができるでしょう。
ただ、「モンステラの株を充実させて大きく育てたい!」「葉の色つやをキープしたい!」などという場合、適期に肥料を与えることで美しい姿を保つことができるよ。
そこで今回は、モンステラにおすすめの栄養剤(肥料)を厳選して3つご紹介。さらに、その使い方までを徹底解説いたします。
モンステラに適した栄養剤の3つの条件とは?
2種類の肥料を使って育てたモンステラの約3か月後
まずはじめに、モンステラにおすすめの栄養剤(肥料)として外せないポイントが2つあります。
1つ目は「室内でも清潔に使用できること(虫が寄り付きにくく、臭いが少ない)」。2つ目が「しっかりと効果を実感できる品質のもの」です。
今回は、これら2つのポイントをしっかり押さえたおすすめの栄養剤を3つご紹介します。
ひとことに栄養剤といっても、活力剤と肥料は別物。人の食事に例えるなら、肥料は「主食」、活力剤は「栄養補助食品(サプリメント)」。肥料と活力剤の違いが分からない方はこちらの記事をどうぞ。
モンステラにおすすめの栄養剤①水に薄めて使う「ハイポネックス」
モンステラの肥料として1つ目におすすめしたいのは、昭和53年(1978年)からのロングセラー商品ハイポネックス原液です。
観葉植物にはあまり興味が無い…という方でも、このラベルを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
ハイポネックス原液がモンステラの肥料におすすめの理由
- 即効性タイプの肥料なので効果を実感しやすいこと
- 15種類の栄養がバランス良く配合されていること
- ニオイが少なく室内でも清潔・快適に使えること
ハイポネックス(原液)の使い方
ハイポネックス原液は水で薄めて使うタイプの肥料です。モンステラの場合、約500倍に薄めたものを水やりの際に与えます。使用の目安は10日に1回程度です。
春から秋にかけての暖かい時期に限定して使用します。寒さによって生長が緩慢になる冬(15度以下)は肥料は不要です。
※使用の前は鉢の中が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こしていないか確認してください。根詰まりを起こしている場合、鉢内の水はけの悪さにより、肥料成分が根を傷めてしまうことも考えられます。根詰まりしている場合は春~秋の暖かな時期に植え替え、1か月ほど経過してから肥料を与えます。
◎●500倍水溶液の作り方➡水1リットルに対してキャップ約1/10のハイポネックス原液を薄めます。(下写真)
表土が乾いていることを確認したら、まずは水を鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと与えましょう。
ひと通り水が鉢底から流れ切ったら、あとは水で薄めたハイポネックスを土全体が湿る程度の量で与えます。
株元にジョウロの先端を差し込むようにして、植物に直接肥料がかからないよう注ぎ込むのがコツです。
受け皿に溜まった水は面倒でもこまめに捨てよう。受け皿の水をそのままにしておくと、コバエや根腐れの原因になることもあるよ。
ちなみに、「とにかく虫が苦手…!!」という方には、殺虫成分入りのハイポネックスもおすすめですよ。
殺虫成分入りのハイポネックスは、肥料効果と殺虫効果が同時に得られる優れもの。もちろん、モンステラにも使えます。
「とにかく虫が苦手!!」という方は、こちらの殺虫成分入りハイポネックスがおすすめ。こちらは約250倍に薄めて使おう。
- 水500mlの場合⇒カップ2目盛りを水で薄める
- 水1Lの場合⇒カップ4目盛りを水で薄める
モンステラにおすすめの栄養剤①土に置くだけ「プロミック」
モンステラを植えている土の表面にポンと置くだけ。とっても手軽に使えるのがプロミックという錠剤タイプの肥料です。いわゆる「置き肥」ですね。
園芸店やホームセンターにはさまざまな置き肥が売られています。中でもプロミックは臭いが少なく、室内でも清潔・快適に使えるのが特長の肥料です。
このタイプの肥料は水やりの度に成分が溶け出し、約2か月にわたって効果を発揮します。
あくまで個人的な感想だけど、①で紹介した液体肥料に比べると、置き肥は即効性の面で劣るかも。でも、手軽さはNo.1!
置き肥はゆっくり長く、穏やかに効く漢方のようなイメージ。
プロミックの使い方
植物に直接触れない位置、鉢の縁近くに置くだけ。とっても手軽ですね。ただし、植え替え直後は与えず、約1か月経ってから与えます。
効果は約2か月持続するので、2か月経ったら新しいものと交換しましょう。
◎●使用量➡3号鉢(直径9cmの鉢)なら1錠、4号鉢(直径12cm)なら2錠、5~6号鉢(直径15~18cm)なら3錠、7~9号鉢(直径21~27cm)なら4錠。
使用の際、錠剤を割ったり砕いたりするのは×。あと、植え替えの際は1か月後から使用を開始しよう。
モンステラにおすすめの栄養剤③土に混ぜるタイプの「マグァンプk」
3つ目におすすめしたい肥料がマグァンプKです。
マグァンプKは土に混ぜ込むタイプの肥料で、一度、土に混ぜ込んでしまえば水やりの度に成分が溶けだし、約一年間効果が持続します。
いちいち水で薄める必要がないため、忙しい方にもおすすめの肥料です。
ちなみに、マグァンプKは1966年(昭和41年)から販売されている超ロングセラー商品!迷ったら断然、これをおすすめしたい。植え替えのタイミングで土に混ぜ込もう。
マグァンプkがモンステラの肥料におすすめの理由
- 土に混ぜ込むだけで効果が約一年持続する
- ほぼ無臭なので室内でも安心して使える
- リンサン効果で植物の根を丈夫に育ててくれる
マグアンプk(中粒タイプ)の使い方
植え替え時に使用する土に規定量のマグァンプKを混ぜ込みます。あとは通常通り、鉢底石を敷いた鉢に用土を敷き、株の高さを調整しつつ植え付けるだけ。
植え替え後はたっぷりと水を与え、受け皿に溜まった水はこまめに捨てましょう。
- 土500gの場合⇒1~4gくらい(ティースプーン約1杯弱~2杯程度)を混ぜる
- 土1kgの場合⇒2~8gくらい(ティースプーン約1杯~4杯程度)を混ぜる
モンステラにおすすめの栄養剤を厳選して3つ集めてみた!【まとめ】
ということで、今回はモンステラにおすすめの肥料を厳選して3つご紹介しました。
ちなみに、筆者の場合はマグァンプK 中粒とハイポネックス原液を併用してモンステラを育てています。(下写真)
- 春の植え替え時にマグァンプkを元肥(もとごえ)※として土に混ぜ込んでおく
- 追肥(ついひ)※として1か月に1、2回程度、水で薄めたハイポネックスを水やり時に与える
- 天気予報をチェックし、最低気温が15度以下になってきたら肥料はストップ
と、こんな感じです。ご参考までに。
※元肥は植え付け前にあらかじめ施しておく肥料のことで、主にゆっくり長く効果を発揮するもの。追肥は生長に応じて追加で与える養分で、主にすぐに効果を実感できる即効性タイプのもの。
まずはご自身がもっとも使いやすそうな物をチョイスしてみてください。そして、実際に使ってみること。その際は、それぞれの商品の使用方法をよく読みます。
もちろん、与え過ぎは×です。植物の状態を観察しつつ量やタイミングを調整してみてください。