新しい葉が出てこなくなった…。
鉢植えで長くアスプレニウムを育てていると、このような症状に遭遇することが必ず訪れます。
今回は、アスプレニウムの新芽が出なくなる原因とその対処法をまとめてみました。
アスプレニウムの新芽が出ない原因は?
20度以下
アスプレニウムの栽培適温は20度~25度くらいです。
20度以下になると徐々に生育が鈍り、さらに15度以下になると休眠に入って新芽が出なくなってきます。
1~2年以上植え替えていない
アスプレニウムを1~2年以上植え替えていない場合、根詰まりや土の劣化によって鉢内の水はけが悪くなります。
土の排水性が低下することで根の成長が制限され、同時に新芽が出なくなってきます。
日当たり、風通しが悪すぎる(窓の無い部屋、窓から離れた場所)
アスプレニウムは耐陰性があるため室内の少ない光でも育ちますが、あまりにも日当たり・風通しが悪いと、徐々に株が弱ってしまいます。
室内なら南~東向きの窓際がベストです。
窓の無い部屋や窓から遠い壁際や部屋の隅は、日当たり・風通しの面で制限されます。
水の量が適切でない
アスプレニウムは比較的水を好みます。水やりは土の表面が乾いたタイミングでたっぷり与えるのが基本です。
水が足りなかったり多すぎたりすると、根の成長に悪影響を及ぼし、同時に新芽が出なくなる症状が現われます。
ただし、最低気温が15度以下になる冬は土全体が乾いてから水やりします。
害虫、ナメクジ被害
害虫、ナメクジの被害を受けると新芽を食べられてしまいます。
葉に穴が開いていたら、ナメクジが付いていないか確認しましょう。
柔らかな新芽は害虫、ナメクジの被害を受けやすいです。
アスプレニウムの新芽が出ないときの対処法は?
冬は暖かくなるまで待つこと
冬は寒さでどうしても新芽が出にくくなります。冬は生長が緩慢になるのが自然なことです。
焦って肥料を与えたり、植え替えたりすると株に負担がかかってしまうため、暖かくなるまでは気長に待ちましょう。
1~2年以上植え替えていないなら春に植え替える
アスプレニウムは水はけの良い土を好みます。
1~2年以上植え替えていないと、鉢の中が根っこでぎゅうぎゅう詰めになったり、土の粒が崩れて団子状に固まったりして、土の水はけが悪くなります。
春にひとまわり大きめの鉢に植え替えるか、株分けをして鉢の中の環境をリセットしましょう。
害虫、ナメクジが疑われるなら早目に対処する
葉に白い綿状の物や蜘蛛の巣状のもの、ナメクジなどがみられる場合は早めに取り除きます。
特にナメクジは春~秋に出やすいです。葉に穴が開く場合は鉢底、株元、葉の重なり部分や付け根などをチェックしましょう。
ちなみに、葉裏に規則正しく並んだ黒い粒々はアスプレニウムの胞子です。
室内なら南~東向きの窓際で育てる
室内で育てるなら、明るく風通しの良い南~東向きの窓際に置きます。
あまりにも日当たりが悪いと葉が細長くなったり、株全体が弱って新芽が出にくくなったりします。
植物育成LEDライトを使うのもおすすめです。
アスプレニウムのよくある質問
大きくするにはどうすればいい?
気温が許す限りは屋外に置くことです。
植物が光合成するうえで欠かせないのが、光・水・風。なかでも、室内で制限されるのが風です。
植物は適度な風を受けることで気孔の開閉が盛んになり、光合成もスムーズにおこなえます。
どのくらいの強さの光に当てればいいの?
アスプレニウムは柔らかい光を好むため、室内なら南~東向きの窓際に置くのがベストです。
真夏の日差しは葉焼けの原因になります。特に、夏場の西日は葉を傷めやすいため注意です。
室内でも、日差しが強いと感じる場合はレースカーテンを引いて調節します。
室内に置きっぱなしでも育つ?
アスプレニウムは耐陰性があるため、室内の少ない光でも育てられます。
ただし、あまりにも日当たり・風通しが悪いと徐々に弱ってしまいます。
特に風通しが悪いと、根腐れやカビ、害虫などのトラブルを起こしやすいです。
窓を閉め切る時期はサーキュレーターや扇風機を回し、一か所に停滞しがちな湿気や冷気を動かしましょう。
葉が茶色くなるのはなぜ?
- 下葉のみ茶色く変色する:新陳代謝によるものの可能性が高い
- 全体的に茶色く変色する:葉焼け、害虫被害、根腐れ、過度の乾燥などが考えられる。夏場の直射日光に晒されると、葉が茶色く焦げやすい
アスプレニウムの新芽が出ないときの原因と対処法【まとめ】
- アスプレニウムの新芽が出ないときによくある原因には、「20度以下」「根詰まり、土の劣化」「日当たり、風通し不足」「害虫、ナメクジ被害」「水の量が適切でない」などがある
- 冬に新芽が出ないのは自然なこと。暖かくなるまで気長に待つ
- 暖かい時期に新芽が出ない場合、根詰まり、害虫被害、根腐れ等が考えられる
- 明るく風通しの良い場所に置いて育てる。気温が許す限りは屋外で育てると生育がよくなる