ウンベラータを育てているけど幹が1本ひょろりと伸びるばかり。枝分かれしてくれない…。
ウンベラータはその美しいハート型の大きな葉が魅力的な観葉植物で、インテリアとしても人気があります。
しかし、幹がひょろりと伸びるばかりで、「枝分かれしない」「枝数が増えない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
結論、ウンベラータはそのまま育てていても自然に枝分かれすることは殆どありません…。
そこで今回は、ウンベラータを枝分かれさせて、ボリューム感のある植物に育てる方法について詳しくご紹介します。
この記事を読めば、
- ウンベラータはそのまま育てていでも自然に枝分かれすることは殆どない理由
- ウンベラータを枝分かれさせる方法
- 切り落としたウンベラータの枝で挿し木する方法
- 水やりとお手入れのポイント
- 肥料と害虫対策
が分かるよ!
ウンベラータはそのまま育てていてもY字に枝分かれしない
残念ながら、ウンベラータはそのまま育てていても自然に枝分かれすることは殆どありません。
ゴムの木の仲間のウンベラータは、そのまま育てていても枝分かれすることはほぼ無い
ウンベラータはゴムの木の仲間です。
ゴムの木は一般的に直立した単一の幹を持つ垂直成長の植物です。この樹形は「単一幹樹形」と呼ばれます。
ゴムの木は自然界で高木として成長し、多くの場合は枝分かれする(枝を増やす)ことなく茎上部に新しい葉を展開し続けます。
ウンベラータを枝分かれさせて樹形を整えたいなら「剪定」が必要
ゴムの木は自然界でも栽培環境でも枝分かれしないことが普通です。
しかし、栽培環境では剪定することで枝分かれさせて枝を増やすこともできます。
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ウンベラータをY字に枝分かれさせる方法
ウンベラータを枝分かれさせて枝数を増やしたいなら、適期の剪定が必要です。
根詰まりしている場合は植え替えも必要になります。
手順①適期は春、5月~6月頃
ウンベラータの剪定は、春から夏に行うのが最適です。天気予報で最低気温が15度以上になり始めるタイミングが適しています。
地域にもよりますが、4~5月ごろにおこなうと経過がスムーズです。
枝数を増やしたいなら、ウンベラータの生育が盛んになり始める春に剪定すると失敗しにくいよ。これは、暖かくなることでウンベラータの芽吹きが良くなり、剪定後の回復力も高まりやすい。
手順②カット
枝分かれさせたい部分のやや上あたりをカットします。
断面からは白い樹液が滲み出てくるはずです。素手で触れるとかぶれやすいので注意します。
新しい芽は葉の付け根の上あたりから出てくるよ。生長後の姿をイメージして切ってみよう。筆者の経験上、より太い枝からの方が新芽が多く出やすいよ。
手順③切り口に癒合剤を塗る
切り口の直径が1.5センチ以上ある場合や雑菌の侵入が心配な場合は、癒合剤を切り口に塗っておくと安心です。
今回は癒合剤を使わず、滲み出た樹液をそのまま乾燥させておきます。
滲み出てきた樹液は拭き取らずにそのまま乾燥させれば、かさぶたのようになって雑菌の侵入を防ぐ効果があるといわれているよ。この辺はお好みで対処してみて。
手順④日当たり、風通しの良い場所で管理
剪定後は日当たり、風通しの良い場所で管理し新芽が出てくるのを待ちます。
うまくいけば14日ほどで、葉の付け根あたりから新芽が複数出てくるはずです。
今回は4つの新芽が出てきたよ。すべての新芽が順調に育てば、4方向に枝分かれすることになるね。
手順⑤経過(剪定から約3か月後)
剪定から約3か月経過しました。
新しく出てきた新芽が順調に育ち、株にボリュームが出ましたね。
秋の剪定は避けた方が無難。遅くても9月までには済ませてね。寒いと新芽がうまく育たず、株が弱ってしまう原因にもなるよ。
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切り落としたウンベラータの枝で挿し木する方法
ウンベラータを増やすための一つの方法として、「挿し木」があります。挿し木は、幹を切り取って発根させる方法です。剪定で切り取った枝を使用して挿し木を行うことをおすすめします。
挿し木の手順
挿し木を行うためには、以下の手順を守る必要があります。
- 天芽(芽の出ている先端部がある枝)を選びます。長さは10㎝から15㎝にカットします。
- 挿し木用の土や赤玉土を植木鉢に入れます。また、土に挿し木が通る穴を開けておきます。
- 枝を挿し、その後たっぷりと水を与えます。
挿し木の成功ポイント
挿し木を成功させるためには、以下のポイントに注意する必要があります。
- 挿し木は、成長期である5月から9月に行うと成功しやすいです。
- 挿し木には土に挿す方法と水に浸けておく方法(水挿し)があります。初心者の方には水挿しをおすすめします。
- 水を定期的に取り替えることで、根の発生を促進します。水挿し時は枝の1/3まで水を入れ、メネデール(発根促進剤)を使用すると成功率が高まります。
挿し木の作業道具
挿し木を行うためには、以下の作業道具を用意しましょう。
- 新しい挿し木用の土や赤玉土
- 植木鉢
- 挿し木を通す穴を開ける道具
- 天芽をカットする道具
- 水をたっぷりやるための容器
以上がウンベラータを増やすための挿し木の方法です。挿し木は初めての方でも挑戦しやすく、成功すれば新しい苗を作ることができます。ぜひ試してみてください。
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水やりとお手入れのポイント
ウンベラータの健康な成長には、適切な水やりとお手入れが欠かせません。以下では、ウンベラータの水やりとお手入れのポイントを詳しくご紹介します。
水やりのポイント
ウンベラータの水やりは、土が乾いた時に行います。以下の方法を実践すると良いでしょう。
- ウンベラータは通常、たっぷりと水を与えます。水やりの目安は、鉢底から水が滲み出る程度です。
- 土の乾燥状態を確認するために、土を手で触ってみましょう。バラバラになったら、水を与える必要があります。
- 室内の温度に応じて、水やりの頻度を調整します。夏場は週に1度、冬場は10日に1度が目安です。
- 夏季にはウンベラータが成長期にあるため、土が早く乾燥することに注意し、定期的に土の状態を確認しましょう。
お手入れのポイント
ウンベラータは乾燥に弱い植物なので、日々のお手入れが大切です。次のポイントに留意してお手入れしましょう。
- 冬季などの乾燥した環境では、葉に水をかけるために霧吹きを使用しましょう。葉水は水やりとは別に、毎日行うことが良いです。
- ウンベラータはホコリや汚れが付きやすいので、定期的にチェックして、ホコリや汚れを取り除きましょう。
- 屋外に出す場合は、日当たりの良い場所を選び、風通しの良い環境を整えます。ただし、直射日光にさらし過ぎると葉が日焼けする可能性があるため、注意が必要です。
- 冬季は寒さに弱いため、室内に置いて暖房やエアコンの風が直接当たらないようにしましょう。
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肥料と害虫対策
ウンベラータの健康維持には、適切な肥料の与え方と害虫対策がとても重要です。
肥料の与え方
ウンベラータは成長期である春から夏の間、3月から10月までに定期的に肥料を与える必要があります。肥料の種類として、固形肥料と液体肥料を使用します。
具体的な施し方は以下の通りです。
- 固形肥料の施し方: 2ヶ月に一度、土の上に固形肥料を置きます。定期的な施肥により、ウンベラータに必要な栄養をしっかりと供給しましょう。
- 液体肥料の施し方: 夏の成長期には、2週間に一度の割合で液体肥料を与えることが重要です。
ただし、冬から春にかけての休眠期には肥料は与えないでください。また、肥料を与えすぎることにも注意が必要です。
濃い肥料を与えすぎると、ウンベラータの根からの水分吸収が妨げられ、枯れる可能性があります。
元気がなくなっている場合は、通常よりも薄めた液体肥料で葉水を行いましょう。
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害虫対策
ウンベラータはハダニやカイガラムシなどの害虫による被害を受けやすいです。以下の対策を行って、害虫被害を最小限に抑えましょう。
- 水分を与えて乾燥を防ぐ: 害虫は乾燥した状態を好みますので、定期的な水やりが必要です。土だけでなく、葉にも霧吹きを使用して水分を与えましょう。
- 日当たりの良い場所に設置する: 設置場所の日当たりが悪いと害虫の発生リスクが高まります。ウンベラータを設置する場所は、日光と風通しの良い場所を選びましょう。ただし、直接エアコンの風が当たらないように気を付けてください。
- 被害にあった葉は取り除く: 害虫の被害を受けた葉は早めに取り除くことが重要です。これにより、病気の広がりを防ぐことができます。
- 害虫の早期発見と駆除: 害虫を見つけた場合は、直接取り除くか殺虫剤を使用して駆除しましょう。数が多い場合は専門家に相談することも検討しましょう。
肥料と害虫対策はウンベラータの健康維持にとって欠かせない要素です。定期的な肥料の施し方と害虫対策を守りながら、美しいウンベラータを育てましょう。
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ウンベラータってどんな植物?
ウンベラータは、生長が早くて育てやすい観葉植物です。
ハート型の大きな葉が特徴で、耐陰性が強く、室内での栽培にも適しています。
ウンベラータは剪定方法を知らないと理想の形に整えることができません。
剪定はウンベラータの成長制御や美しい形状の維持に重要な役割を果たします。
ウンベラータの特徴
- 観葉植物の中でも生長が早い
- 熱帯アフリカ原産の植物で、高温多湿を好む
- 高さ20 ~ 30cmもの成長が夏に見られることもある
- ハート型の大きな葉が特徴で、見た目も人気
- 剪定を行わないと見栄えが悪くなる恐れがある
ウンベラータは室内での栽培に適しており、明るい場所で育てることが理想です。
また、水やりや肥料の与え方、害虫対策も適切に行うことで健康な状態を保つことができます。
よくある質問
Q1. ウンベラータの剪定はいつ行った方が良いですか?
ウンベラータの剪定は春から夏に行うのが最適です。特に気温が20~30℃程度の季節が適しています。
剪定を始める時期は4~5月ごろで、9月までに終わらせることが望ましいです。
Q2. ウンベラータの増やし方はありますか?
ウンベラータを増やす方法として、「挿し木」があります。挿し木は、剪定で切り取った枝を使って行います。
挿し木は初心者でも挑戦しやすく、成功すれば新しい苗を作ることができます。
Q3. ウンベラータの水やりはどのように行うべきですか?
ウンベラータの水やりは、土が乾いた時に行います。通常はたっぷりと水を与えることが良いです。
夏場は週に1度、冬場は10日に1度が目安です。また、室内の温度に合わせて水やりの頻度を調整しましょう。
Q4. ウンベラータの肥料はどのように与えれば良いですか?
ウンベラータの肥料は、成長期である春から夏の間、3月から10月までに定期的に与える必要があります。
固形肥料と液体肥料の施し方を使い分けましょう。冬から春にかけての休眠期には肥料は与えないでください。
ウンベラータをY字に枝分かれさせる方法!枝数を増やしたいなら剪定が必要【まとめ】
- ウンベラータはそのまま育てていても自然に枝分かれすることは殆どない
- ウンベラータを枝分かれさせたいなら、適期(4月~6月ころ)に剪定して複数の新芽を出させる必要がある
- カットしたウンベラータの枝は、水や土に挿して発根させそのまま育てることもできる