アンスリウムを育てていて、花が平らでツヤツヤの状態から、突然ボコボコとした形状になって驚いたことはありませんか?
この現象は、花に種ができ始めた兆候であることが多いですが、中には、環境による影響で異常が起きている場合も…。
そこで今回は、 アンスリウムの花がボコボコになる原因と見分け方、種の収穫方法を詳しく解説します。
アンスリウムの花がボコボコになる原因
種が形成されている自然なプロセス
アンスリウムの「花」とされる部分は正確には花ではなく、「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる部分です。
その中央に突き出た部分が「肉穂花序(にくすいかじょ)」であり、ここが実際の花の集合体です。
ボコボコした状態は、この肉穂花序が受粉し、種を形成し始めたサインです。
特に、以下の条件下でこの現象が見られることがあります。
- 自然受粉(風や虫の働き)
- 手動受粉(筆や綿棒で行う方法)
環境ストレスによる異常
受粉の有無にかかわらず、適切な環境でない場合、花に異常が現れることがあります。
ボコボコになる原因の一例は以下です。
- 湿度不足や過剰な乾燥
- 肥料の与えすぎ(特に窒素分)
- 病気や害虫(スス病やハダニの影響)
アンスリウムの種ができる仕組みとその見分け方
アンスリウムの種形成には、肉穂花序が正常に受粉していることが条件です。種ができる過程は以下のようになります。
- 花が受粉する
花粉が肉穂花序の表面に付着し、種子形成のプロセスが始まります。 - ボコボコが目立ち始める
受粉後しばらくすると、肉穂花序に小さな膨らみが生じます。これが種子形成の兆候です。 - 成熟と色の変化
膨らみが緑色から黄色、または赤色に変化します。このタイミングで種を収穫できます。
アンスリウムに種ができた場合の対処法
種を収穫するタイミング
種が成熟し、膨らみが色づいたタイミングで慎重に取り外します。未熟な種では発芽の可能性が低くなりますので、色づきが目安です。
発芽の準備
収穫した種を以下の手順で準備します。
- 種を洗浄し、表面の粘液を取り除く
- 水で一晩浸けて吸水させる
- 湿った培養土や水苔にまき、ビニール袋で覆って保湿する
発芽には1~2週間かかる場合があります。
親株のケア
種を収穫したアンスリウムは栄養を多く消耗している可能性があるため、以下のケアが必要です。
- 土壌に適切な肥料を追加(リン酸中心の肥料を推奨)
- 明るい日陰で管理
- 水分と湿度を適切に保つ
環境ストレスや病気が原因でボコボコする場合の対処法
ボコボコが種形成ではなく異常な状態の場合、原因に応じた対処が必要です。
湿度管理
アンスリウムは高湿度を好むため、50~70%の湿度を維持することが重要です。
湿度不足を防ぐために、霧吹きや加湿器を使用します。
適切な肥料管理
肥料を与えすぎると、花や葉に異常が生じることがあります。特に窒素過多は避け、適量を守りましょう。
害虫駆除
葉や茎に害虫の痕跡が見られる場合、市販の殺虫スプレーや石けん水で処理します。感染が広がる前に早急な対応が必要です。
アンスリウムの花がボコボコ?種ができる仕組みとその後の管理方法【まとめ】
アンスリウムの花がボコボコになる現象は、種が形成される自然なプロセスである場合が多いですが、環境ストレスや病気の兆候である場合もあります。
ボコボコの原因を正確に見極め、適切に対処することで、美しい花を保ちながら健やかな成長を促すことができます。
種ができた場合は、それを新たなアンスリウムを育てる機会として楽しんでみてください!