カラテアは鹿沼土だけでも育つの?
鹿沼土は通気性が高く、水はけも良いためカラテア栽培でもよく使われますが、鹿沼土だけで使用する場合は注意が必要です。
そこで今回は、カラテア栽培における鹿沼土の特性や使用方法と、最適な土の配合方法について紹介します。
※鹿沼土(かぬまつち)…鹿沼土は、鹿沼市周辺で採れる火山灰由来の土壌。軽くて多孔質、優れた通気性と水はけが特徴。主に酸性を好む植物(サツキやツツジ等)に用いられることが多い。
鹿沼土だけでもカラテアは育つ?
結論、鹿沼土だけでカラテアを育てた場合、以下のような問題が生じる可能性があります。
酸性が強すぎる
カラテアは酸性土に完全には適していません。
鹿沼土はpH4〜5程度と酸性が強いため、長期間使うと土が酸性に偏りすぎ、栄養吸収に悪影響が出る恐れがあります。
水切れに注意
鹿沼土は水はけが良すぎるため、単体では水分を保持しにくく、カラテアが好む湿度を十分に保つのが難しいです。
特に水切れが早いため、頻繁な水やりが必要となり、忙しい方には手間がかかることになってしまいます。
栄養不足になりやすい
鹿沼土は無機質であり、有機質や肥料成分が少ないため、カラテアのように豊富な栄養を必要とする植物には不向きです。
そのため、鹿沼土と他の土を組み合わせて使うか、定期的な肥料の追加が必要となります。
カラテアにとっての理想的な土とは?おすすめの市販の土は?
カラテアは、高湿度を好みつつも、根が酸欠になりにくい水はけの良い土を必要とします。
理想的な土の条件
- 水はけが良いが、保水性もある
- 通気性が高く、根に酸素が行き渡る
- やや酸性から中性のpH値
カラテアを室内で育てるのにおすすめの市販の土は?
カラテアを室内で育てるなら、適度な保水性と排水性を備えた「室内向けの土」がおすすめです。
コバエやキノコ、カビが発生しにくく、室内でも清潔にカラテアを育てることができます。
鹿沼土だけは避けた方が無難。カラテアの栽培に適した土の配合は?
カラテアの土には、鹿沼土を使いつつも他の成分を配合することで、理想的な育成環境を作ることができます。
配合例1:鹿沼土+ピートモス+パーライト
- 鹿沼土:50%
- ピートモス:30%
- パーライト:20%
鹿沼土の通気性を生かしつつ、ピートモスで保水性を補い、パーライトで更に通気性を確保します。
カラテアが根腐れを起こしにくくなり、適度な湿度を保つことが可能です。
配合例2:鹿沼土+赤玉土+腐葉土
- 鹿沼土:40%
- 赤玉土:30%
- 腐葉土:30%
腐葉土が有機物として栄養を供給し、鹿沼土と赤玉土で通気性と水はけを確保するバランスの取れた組み合わせです。
カラテアの生育に必要な栄養と通気性を両立できます。
配合例3:鹿沼土+バーミキュライト+観葉植物専用土
- 鹿沼土:30%
- バーミキュライト:20%
- 観葉植物専用土:50%
観葉植物専用土には保水性や栄養分がすでに含まれているため、鹿沼土の割合を低めにし、バーミキュライトを追加することで湿度を保ちます。
初心者にも扱いやすく、手間が少ない配合です。
カラテアを鹿沼土メインで育てる場合の注意点
どうしても鹿沼土をメインに使いたい場合には、以下の工夫をすることでカラテアが元気に育つ環境を作れます。
あらかじめ緩効性肥料を混ぜておく
鹿沼土のみでは栄養不足になりやすいため、あらかじめ、緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくとよいでしょう。
一度土に混ぜ込めば、約一年効果が持続する「マグァンプk」がおすすめです。
水遣りチェッカーを活用
鹿沼土の割合が多いと水はけが良すぎるため、どうしても水切れを起こしやすくなります。
この場合、土の乾き具合が色で確認できる水遣りチェッカーを使用することで、水切れに気付きやすくなります。
カラテアは鹿沼土だけで育てられる?失敗しない土選びのポイント【まとめ】
カラテアは湿度や通気性のバランスを求めるデリケートな植物ですが、鹿沼土をメインに使用することで、水はけの良い健康な土壌環境が作れます。鹿沼土にピートモスやパーライトを加えるなどの工夫をしながら、カラテアに適した理想的な土を作り、長く美しい葉を楽しみましょう。