今回はゴムの木の枝に関するこういったお悩みにお答えします。
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ゴムの木が枝分かれしない原因
残念ながら、ゴムの木は放っておいても枝分かれすることはほとんどありません。
ゴムの木をそのまま育てていても枝分かれすることはほぼ無い
ゴムの木は一般的に直立した単一の幹を持つ垂直成長の植物です。この樹形は「単一幹樹形」と呼ばれます。
ゴムの木は自然界で高木として成長し、多くの場合は枝分かれする(枝を増やす)ことなく茎上部に新しい葉を展開し続けます。
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やしたいなら適期の剪定が必要
ゴムの木は自然界でも栽培環境でも枝分かれしないことが普通です。
しかし、栽培環境では剪定することで枝分かれさせて枝を増やすこともできます。
ゴムの木が枝分かれしない原因!二股にして枝を増やす方法
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やすには剪定が必要です。ここからは画像付きで解説します。
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やす方法 手順①適期は5月~6月頃
剪定成功のコツは「適期(春~初夏まで)に実施すること」です。
ゴムの木を枝分かれさせて枝数を増やしたい場合、剪定の適期は生育が旺盛になり始める5月~6月頃です。
株への負担を最小限に抑えるためにも、切れ味の良い清潔な剪定ばさみを用意してください。
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やす方法 手順②3日ほど前から水やりは控える
剪定によって葉が大幅に減る場合、剪定の数日前から水やりは控えて土を乾かし気味にしておきます。
理由は「蒸散(じょうさん)による水分放出量が減る」からです。
根腐れを防ぐためにも剪定前(2~3日程)は水やりせずに、土をやや乾かし気味にしておきます。
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やす方法 手順③カット
枝分かれさせて枝数を増やしたい(ボリュームを出したい)あたりを、清潔な剪定ばさみを使ってカットします。
今回は葉を2枚だけ残してみました。(上写真)
心配な場合はこのように葉を数枚残しておくのがおすすめです。理由は、葉がすべて無くなるよりも株に負担を与えにくいからです。
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やす方法 手順④土が乾いたら水やり
剪定で葉数が大幅に減った場合、剪定する前よりも土が乾きにくくなります。
そのため、水やりはしっかりと土が乾いてからおこなってください。
今回はこんな感じに枝分かれしてくれることをイメージして剪定しました。(上写真)
ゴムの木を枝分かれさせて枝を増やす方法 手順⑤2週間に1回ほど液肥を与える
うまくいけば7日ほどで複数の新芽が出てきます。今回は3つの新芽が出てきました。(下写真)
さらに2週間ほど経つと、新芽が生長して新しい枝と葉が展開し始めます。(下写真)
剪定から約1か月。3つに枝分かれして新しい枝と葉が増えました。
2週間に1回程度、水やりと同じタイミングで水で薄めた液体肥料を与えるとさらに生育が良くなります。
ゴムの木が枝分かれしないからといって焦るのは禁物。剪定前の注意点
ゴムの木の枝を増やして枝分かれさせたい場合、適期の剪定が必要です。 しかし、剪定は株に大きな負担を与えます。
剪定のやり方を誤ると株に大きすぎる負担を与えて弱らせてしまう恐れもあるす。 失敗を防ぐために押さえておきたいポイントが以下2つ!
寒い時期や寒くなる直前の剪定は控えること
気温の低い秋~冬はゴムの木の生育が鈍ります。そのため、秋~冬に大胆な剪定を行うことで株を弱らせてしまう恐れがあるのです。
秋~冬にかけてはゴムの木が休眠状態に入り回復力が低下します。
失敗を防いでより多くの枝を増やすためにも、樹形を大きく変える剪定は暖かい季節(春~初夏)に済ませよう!
株が弱っている状態で剪定を敢行しないこと
適期であっても明らかに株が弱っている場合は剪定は避けてください。
弱ったゴムの木は既にストレスを受けています。そこに剪定によるストレスが加わるとさらにダメージを与えてしまう恐れがあります。
株が弱っている場合は剪定を急いぐのではなく、まず株の健康を回復させるための措置を取ることが先決!
剪定で出たゴムの木の枝を使って株を増やす方法
剪定で出たゴムの木の枝を使って株を増やす方法は以下の通りです。
枝を発根させて同じ株を増やす方法を「挿し木(さしき)」というよ。挿し木をすれば元株と同じ性質を持つ個体を簡単に増やせるんだ。
ゴムの木の枝で株を増やす方法 手順①枝をカット
頂点から10cmほどの葉付き枝をカットします。
断面からは白い樹液が滲み出てきますが、これはゴムの原料であるラテックスを含む樹液です。
ゴムの木の樹液は素手で触れるとかぶれる恐れがあるので注意してね!
※特に、ゴムアレルギーの方は必ずグローブをし作業するなどして、樹液に触れないよう十分に気を付けます。
こちらがカットしたゴムの木の枝です(上写真)。
この枝を土や水に差して発根させ、元株と同じ株を増やすのが挿し木です。
ゴムの木の枝で株を増やす方法 手順②葉数を調整
カットした枝の葉が多すぎる場合、葉数を減らすことで発根しやすい状態にすることができます。
植物の葉は耐えず光合成をおこなっています。その際に、葉の裏にある気孔から多くの水分を蒸発させているのです。
つまり、枝に付いた葉が多すぎると光合成による蒸散が盛んにおこなわれ、枝の乾燥(枯死)に繋がります。
頂点の葉2枚飲み残して他の葉はカットしました。また、大きすぎる葉は半分に切って面積を減らしています。
ちょっとかわいそうですが、無事発根させるためには葉数を減らしておくのは効果的です。
ゴムの木の枝で株を増やす方法 手順③土か水に差して発根を待つ
葉数を整えたゴムの木の枝は、土か水に差して発根を待ちましょう。
土に挿す場合も1~2時間ほど水に浸けて、十分に水分を吸収させてから挿し木します。
水に差す場合
1.適当な容器に水を張り挿し穂を差す
2.直射日光を避けた場所に置き、水はできるだけ毎日替える
土に挿す場合
1.挿し床(さしどこ)を用意
⇒「清潔」「養分が含まれていない」「水はけがよい」の3条件をクリアした土が挿し床に適している
例:バーミキュライト、赤玉土(小粒)、鹿沼土(細粒)、市販の挿し木用の土など
2.小さめの鉢に上記の用土を入れ、割りばしで下穴を開けてから枝を差し込む
3.水を与える
4.直射日光を避けた半日陰で管理し、発根までは土が乾燥し過ぎないよう気を付ける
5.枝に軽く触れて抵抗を感じるようになれば発根したサイン
⇒観葉植物用の土に定植し、水やりは土が乾いたら与える
ゴムの木の枝で株を増やす方法 手順④約20日で発根
うまくいけば20日ほどで枝の断面近くから根っこが出てきます。
水差しで発根させた場合、そのまま水耕栽培で育てることもできますが大きく丈夫に育てたいなら土に植え付けるのがおすすめです。
元株からは新芽が出てきます
上写真は元株のゴムの木です。挿し穂をとって14日ほど経つと新芽が出てきますよ。
さらに1か月ほど経つと新しい葉がどんどんと展開し始めます。
この時期に切り戻すことで冬に向けてより長く生育期間をもうけられます。
秋頃に切り戻すとすぐに冬がきて生長が緩慢になってしまうからです。
ゴムの木が枝分かれしない原因は?二股にして枝を増やす方法【まとめ】
- ゴムの木はそのまま放っておいても枝が増える(枝分かれ)ことは殆どない⇒垂直に生長し続ける性質を持つため
- ゴムの木の枝を増やしたい(枝分かれさせたい)場合、春~初夏に剪定する必要がある
- カットしたゴムの木の枝を使って株を増やすこともできる
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