アルテシマを育てているけどなかなか枝分かれしてくれない…。枝分かれさせたい場合はどうすればいいの?
ツートンカラーの色鮮やかな葉が美しいフィカス・アルテシマ。
インテリアグリーンとしてアルテシマを育てている方は多いのではないでしょうか?
そんな方の中には「アルテシマが枝分かれしない…」とお悩みの方も多いかもしれません。
と、ここで残念な事実をお知らせが…。
そのアルテシマ、今後何年育てたとしても恐らく枝分かれすることはほぼありません!
そこで今回は、アルテシマが枝分かれしない理由と枝分かれさせる方法について分かりやすく解説してみます。
この記事を読めば、
- アルテシマが枝分かれしない理由
- アルテシマを枝分かれさせる方法【画像付きで分かりやすく解説!】
- アルテシマが枝分かれしない時によくある質問
が分かるよ!
フィカスアルテシマが枝分かれしない理由
まず、結論から申し上げるとアルテシマをそのまま育て続けていても自然に枝分かれすることはほぼありません。
まずはその理由から紹介します。
アルテシマはゴムの木の一種。ゴムノキは一般的に枝分かれせず垂直に育つ性質を持つよ。
ゴムの木をそのまま育てていても枝分かれすることはほぼ無い
ゴムの木は一般的に直立した単一の幹を持つ垂直成長の植物です。この樹形は「単一幹樹形」と呼ばれます。
ゴムの木は自然界で高木として成長し、多くの場合は枝分かれすることなく茎上部に新しい葉を展開し続けます。
ゴムの木はそのまま育てていても枝分かれすることはほぼ無い。それどころか、伸び放題になって不格好になってしまうこともあるよ。
アルテシマを枝分かれさせたいなら適期の剪定が必要
ゴムノキの一種であるアルテシマも同じで、自然界でも栽培環境でも枝分かれしないことが普通です。
しかし、栽培環境では剪定することで形状を調整し、より分枝した外観を持たせることも可能です。
剪定しないままだと頭でっかちな見た目になりやすい。樹形を整えるためには定期的な剪定が必要なんだ。
アルテシマを枝分かれさせる方法
アルテシマを枝分かれさせるためには剪定が必要です。
冒頭でもお伝えしたとおり、ゴムの木は通常「単一幹性」のため自然には枝分かれしないの一般的。でも、適切に剪定すれば枝分かれさせることが可能だよ。
アルテシマを枝分かれさせるための剪定 手順①適期は5月~6月頃
剪定成功のコツは「適期に実施すること」
アルテシマを枝分かれさせたい場合、剪定の適期は生育が旺盛になり始める5月~6月頃です。
株への負担を最小限に抑えるためにも、切れ味の良い清潔な剪定ばさみを用意してください。
時期は地域によっても異なるけど、最低気温が15度を超え始める春頃がベスト。枝分かれさせるため複数の新芽を吹かせるためには生育がもっとも盛んな時期を狙おう。
アルテシマを枝分かれさせるための剪定 手順②3日ほど前から水やりは控える
剪定によって葉が大幅に減る場合、剪定の数日前から水やりは控えます。
理由は「蒸散(じょうさん)による水分放出量が減る」からです。
根腐れを防ぐためにも剪定前(2~3日程)は水やりせずに、土をやや乾かし気味にしておきます。
葉数が減ることで土は乾きにくくなるよ。土がビショビショの状態で葉が一気に減った場合、土が湿った状態が長く続くことになる。すると、根腐れを起こすリスクが高まるんだ。
アルテシマを枝分かれさせるための剪定 手順③カット
枝分かれさせたいあたりを剪定ばさみを使ってカットします。
今回は葉を2枚だけ残してみました。
心配な場合は葉を数枚残しておくのがおすすめ。葉がゼロになるよりも株に負担を与えにくいからです。
茎からは白い樹液が滲み出てくるよ。乾燥することでかさぶたの役割を担ってくれるんだ。ただ、この樹液は肌に直接触れないよう注意してね。かぶれることがあるよ。
アルテシマを枝分かれさせるための剪定 手順④土が乾いたら水やり
剪定で葉数が大幅に減った場合、剪定する前よりも土が乾きにくくなります。
そのため、水やりはしっかりと土が乾いてからおこなってください。
こんな感じに枝分かれしてくれることをイメージして剪定しました。
水やりは「〇日に1回」などと決めず、土の乾き具合をしっかり確認してからおこなってね。明るく風通しの良い場所に置いて見守ろう!屋外の直射日光には当てないでね。
アルテシマを枝分かれさせるための剪定 手順⑤2週間に1回ほど液肥を与える
うまくいけば7日ほどで複数の新芽が出てきます。今回は3つの新芽が出ました。
ここまでくればあとは経過を見守るのみ。屋外に置いている場合は直射日光に注意。
2週間に1回程度、水やりと同じタイミングで水で薄めた液体肥料を与えるとさらに生育が良くなります。
室内なら南~東向きの窓際、屋外なら半日陰~日陰に置きます。
十分な日光と風通しを確保することで生育が促されます。日光が足りないと間延びしやすいです。
▲剪定から1ヶ月ほど経ちました。穂先から3つの枝が出て枝分かれし、新芽が伸びて葉数が増えました!
アルテシマを枝分かれさせたい時によくある質問【Q&A】
肥料を与えれば枝分かれする…?
残念ながら、アルテシマを含むゴムの木の仲間はそのまま育てていても、枝分かれすることは基本ありません。
もちろん肥料を与えたり、日当たりを改善したりしてもです。
アルテシマを枝分かれさせるためには、生育が盛んな春~初夏に剪定する必要があります。
剪定したいけど、どこを切ればいいの…?
どこを切ればいいか分からないという場合、枝分かれさせたい場所を切ることをおすすめします。
生育期で元気なアルテシマであれば、どこを切ったとしても高確率で新芽が出てくるはずです。
ただし、2年以上植え替えていない場合は、まず植え替えを済ませましょう。
根が詰まっているとうまく水分を吸い上げることが出来ず、剪定後の経過もスムーズに進みにくいです。
そもそも枝が細くて弱々しい、なぜ…?
光線不足が主な原因です。
耐陰性があり室内でも育てられる「観葉植物」として人気のアルテシマではありますが、それは人間が勝手に決めたことです。
ちなみにすでに細長く伸びた枝を元に戻すことはできません。
この場合も、剪定で切り戻し、管理環境の見直しをする必要があります。
剪定で切り取った枝は捨てるしかない…?
剪定で出た枝は「節」があれば挿し木で増やすことができます。
節とは葉の付け根にある境目のような部分のことです。
アルテシマの挿し木については以下記事を参考にされてくださいね。
剪定してみたけど新芽が1つしか出てこなかった…
株が弱っていたり、生育適温でなかったり、根詰まりを起こしていたりする場合、剪定しても1つしか新芽が出てこないこともあります。
言うまでもなく、枝分かれさせるためには2つ以上の新芽が出なくてはなりません。
そのためには、
- 丈夫な株に育てること
- 適期(春~初夏ころ)におこなうこと
- 2年に1回の植え替えで根詰まりを解消すること
が必要となります。
この中でもっとも大事なのが「株を丈夫に育てること」です。これには時間がかかります。
そして、株を丈夫に育てるためには光・風・水が不可欠です。以下の記事を参考にして管理方法を見直してみてください。
アルテシマの剪定は春~秋でもokって聞いた。秋の剪定でも良い?
いいえ、アルテシマを枝分かれさせることを目的とした剪定なら秋は避けるべきです。
あくまで筆者の経験上の話にはなりますが、生育がもっとも盛んな時期に剪定した方が断然、新芽は出やすいです。
筆者も秋や冬に剪定したことがありますが、春~初夏に比べると圧倒的に新芽が出ませんでした。
もちろん、形を軽く整える程度の剪定であれば秋でも問題ないでしょう。
枝分かれさせたいのであれば、もっとも生命力が高まる春~初夏に剪定することを強くおすすめする!この時期に剪定すれば、万が一失敗したとしても回復が早いから、株への負担も最小限に済ませられることが多いよ。
アルテシマを剪定で枝分かれさせたいときの注意点
アルテシマを剪定で枝分かれさせたい場合、以下のポイントに注意しましょう。
アルテシマを枝分かれさせたい時の注意点①剪定のタイミング
アルテシマは通常、秋~冬にかけて休眠期に入るため、剪定をするなら生育がさかんになる春~初夏が最適です。
特に枝分かれさせたいならより多くの新芽を出す必要があるため、一年の中でももっとも生育旺盛な時期を狙う必要があります。
アルテシマを枝分かれさせたい時の注意点②古い枝、傷んだ枝の剪定
古くなった、傷んでいる、または病気の枝を剪定します。これにより、新しい成長が促進され、全体の健康が向上します。
また、混みあっている葉は適度に切り取り、十分な光と通気を確保することで病害虫の発生を防ぎます。
アルテシマを枝分かれさせたい時の注意点③清潔で切れ味のよいハサミを使う
鋭利な剪定鋏や手のばさみを使用し、綺麗な切り口を作るように心がけます。
不潔な切り口は感染症の入り口となる可能性が高まるためです。
アルテシマを枝分かれさせたい時の注意点④過度な剪定の回避
過度な剪定は、植物の健康に悪影響を与えることがあります。必要以上に剪定しすぎないように心がけましょう。
心配な場合は古い葉を2~3枚残しておくと安心です。
アルテシマを剪定した後の管理ポイント
アルテシマを剪定した後の注意点や管理のポイントは以下の通りです。
アルテシマを剪定した後の注意点①水のやりすぎに注意
剪定後は通常、植物の水分需要が少なくなることがあります。
剪定によって葉数が大幅に減った場合は、水のやりすぎに注意しましょう。
剪定直後やそれに続く数日は、植物がストレスを感じている可能性があるため、適切な水分供給が必要です。
アルテシマを剪定した後の注意点②経過を観察
うまくいけば剪定から2週間ほどで新芽が出てくるはずです。
これらの新しい成長を確認し、健康な成長が促進されるように管理します。
こまめに観察することで害虫被害にも早期に対応できます。
アルテシマを剪定した後の注意点③強い光を避ける
ゴムの木は光を好みますが剪定後は直射日光を避け、半日陰で休ませてやります。
剪定後は通常、植物がストレスを受けているため、直射日光を避け、できるだけ温度変化の少ない環境で管理を続けます。
アルテシマってどんな植物?
アルテシマが観葉植物として人気の理由
ゴムの木の中でもアルテシマが観葉植物として高い人気を誇る理由は以下の通りです。
インテリアデザインに適している
大きく美しい葉が特徴的で、室内空間に豊かな緑をもたらし、インテリアデザインに調和します。
耐久性と適応性
比較的丈夫であり、初心者でも育てやすいため、観葉植物初心者にも人気です。
耐陰性があるので室内でも育てやすいです。
空気清浄効果
室内空気を浄化し、酸素を供給する効果があるため、健康的な居住環境を作り出すのに寄与します。
アルテシマは屋外の強い直射日光を当てると葉焼けを起こしやすいよ。また、室内管理だと葉の表面に埃が溜まりやすいから、定期的に拭き取って光合成の手助けをしてあげよう。
アルテシマが枝分かれしない理由は?枝分かれさせる方法を画像で解説【まとめ】
- アルテシマはそのまま育てていても枝分かれしにくい(ほぼしない)
- アルテシマを枝分かれさせたいなら適期に剪定するのがよい
- 枝分かれさせたいなら生育がさかんな5月~6月頃に剪定するのがベスト
アルテシマを育てている人におすすめの便利アイテム
☆★アルテシマ以外にも複数の観葉植物を育てているなら1本は持っておきたい↓↓
☆★日当たりが確保できない場合、太陽光と似た光を発する「植物育成ledライト」を活用するのがおすすめ↓↓
あわせて読みたい「観葉植物の育成をサポート!失敗しない植物育成ライトの選び方とは?」
☆★コバエの原因となる堆肥や腐葉土を含まない。室内でも清潔にアルテシマを育てられる「室内向けの土」↓↓
☆★土に混ぜ込むor撒くだけでアルテシマに付きやすい害虫を予防↓↓
あわせて読みたい「観葉植物の害虫対策!虫を防ぐために押さえておくべきポイント3つ」
☆★土に挿しておくだけで土の乾き具合を測定。最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれる「水やりチェッカー」↓↓