今回はウンベラータの増やし方に関するこういったお悩みにお答えします。
ウンベラータの水差しで切る場所を画像で解説します
切れ味の良い清潔なハサミを使うことで株への負担を最小限に抑えられます。
カットの際は白い樹液に触れないようにしてください。かぶれる恐れがあるためです。
1本の茎に「節(葉の付け根)」が2~3個残るように切り取って
茎をカットする際は、葉の付け根にあたる「節」が2~3つ残るように切ります。
また、元株の方はカットした箇所から枝分かれするように生長することが多いです。(下写真)
春から秋にかけてのウンベラータは生育旺盛。ひとシーズンで20cm~30cm伸びるよ。
ウンベラータを水差しで増やす方法
初心者がウンベラータを増やす場合、もっとも手軽で簡単に挑戦できるのが「挿し木【さしき】」という方法です。
適期は春~初夏
ウンベラータを挿し木で増やす場合、生育がさかんな春から秋に実施すると失敗しにくいです。
目安となるのは天気予報。最低気温が15度以上ある時期にしましょう。
おすすめは生育期初期の5月~6月ごろ
ウンベラータの挿し木にもっとも適しているのは生長期初期にあたる5月~6月頃。
この時期は暖かさと湿度が安定しており、一年の中でももっとも失敗しにくいでしょう。
切り取った枝は葉数を調整しておく
カットしたウンベラータの茎は葉数が多いままだと発根しにくいです。
もっとも新しい葉を1枚の残してそれ以外の葉はあらかじめ切り落としておきます。
1本の茎に対して頂点の葉を1枚残す。葉が大きすぎると感じる場合は半分にカットし面積を減らしておく
植物は葉がある限り光合成して葉から蒸散によって水分を放出します。
根っこの無い茎(カットした茎)は水分を十分に吸いあげられません。
葉が多いままだと発根にまでエネルギーがまわりきらず、発根前に枯死しやすくなるんだね。
1枚残した葉の面積が大きい場合は半分にカットしても構いません。その際、葉の断面からも白い樹液が出るので注意しましょう。
切り取った枝は水を張った容器に挿して発根させる
切り取った枝は水道水を入れた容器に挿して発根を待ちます。
うまくいけば14日~1ヵ月ほどで白い根っこが出てきます。
水差しで発根させた場合、根が3cm程度伸びたタイミングで土に植え替える
水差しで発根させた場合、水に差したままだとなかなか大きく育ちません。
大きく育てたいなら、根が3センチ程伸びたタイミングで土に植え付けます。
水差しのままだと十分な日光を受けられず株が充実しにくい。丈夫な株に育てたいなら土に植えつけるのが◎。根が伸びすぎると土に馴染むまで時間を要することが多いので注意。
発根後、水はけの良い清潔な土に植える
小さめのポットを用意し、水はけの良い清潔な土を入れて茎を挿します。
このとき使う土は養分を含まないものにしてください。具体的には赤玉土(小粒)やバーミキュライトなどです。
市販の「種まき・挿し木の土」でも構いません。
たっぷりと水やりして新芽が吹くまでは土が乾かないように気を付けます。
湿度を保つため、発根まではビニール袋に入れておくのがおすすめ
古い葉が落ち新芽が出てきたら発根のサイン。
しっかり発根するまでは土の乾燥と強すぎる風に注意します。おすすめはビニール袋。
ビニール袋に入れておくことで適度な湿度をキープし、発根しやすい環境に整えることができます。
鉢底から根が出始めたら植え替え
無事に発根し、新しい葉が開き始めたら鉢底を確認しましょう。
こんな感じで、鉢底から根っこがはみ出てきたら養分を含む「観葉植物用の土」に植え替えます。
室内で育てるなら虫が湧きにくい「室内向けの土」を使うのがおすすめ
まずは鉢から優しく取り出します。根を傷つけないようにして古い土を軽く落とします。
室内で育てる場合、虫が寄り付きにくい「室内向けの土」を使うのがよいでしょう。
ひとまわり大きめの鉢に鉢底石を入れ、その上から土を鉢の高さ1/3程度まで入れておきます。
スリット鉢の場合は鉢底石不要。
軽く土を落した茎を配置し、隙間に残りの土を入れて植え替え完了です。
植え替え後はたっぷりと水やりし、その後は明るく風通しの良い場所に置いて育てましょう。
水やりは土が乾いてからたっぷりと与えるのが基本です。
植え替えから3週間程経過しました。
こんな感じで初心者でも簡単に増やして楽しめるのがウンベラータだよ。ウンベラータの挿し木を成功させるには、次に紹介する2つのポイントを押さえておく必要があるんだ。
ウンベラータを水差しで増やすときに必ず押さえておくべきポイント2つ
ウンベラータを挿し木で増やす場合に必ず押さえておくべきポイントは以下2つです。
適期におこなう
暖かい時期に挿し木を行うことで、親株から切り取った枝や葉が成長しやすくなります。
また、暖かい季節に行うことで発根が促進され、新しい根が形成されやすくもなるのです。
春~秋は気温と湿度が高く、これは挿し木の成功にとって超重要。高い湿度と温度が発根を助け、挿し木の成果率を向上させる要因となるんだ。
強い光や風に晒さない
直射日光や強風は、植物の葉や茎から水分を急速に蒸発させる可能性があります。
特に挿し木はまだ十分な根を持っていない状態です。そのため、水分の摂取能力が制限されています。
直射日光や強風に晒されることで過度な水分喪失が起き、挿し木が乾燥により枯死する恐れがあるよ。茎に触れて抵抗を感じるようになるまでは特に注意。
ウンベラータの水差しで切る場所を画像で解説【まとめ】
ということで、今回はウンベラータの増やし方を初心者向けに分かりやすく解説いたしました。
おしゃれでインテリア性の高いウンベラータは、家族やお友達にプレゼントしても喜んでもらえるはずですよ。
ウンベラータの増やし方【手順】
- 適期は春から秋。おすすめは5月~6月ごろ
- 茎を20cm程カット。節が2~3つ残るようにする
- 葉数を調整。もっとも新しい葉を1枚残してそれ以外は取っておく
- 水を張った容器に2~3時間ほど差して吸水させる
- 小さめのポットを用意し水はけの良い清潔な土に挿す
- ポット底から根がはみ出てきたタイミングで養分を含む土に植え替え